日頃の健康管理において、自身の血管の状態を知ることは全身の健康状態の把握につながります。

血圧測定、血液検査や超音波エコー検査など様々な検査がありますが、こちらでは血管の硬化度の新しい指標であるAPI・AVIを測定することの大切さについてお伝えします。

血管の硬さと心血管指標API・AVIとは

血管の硬さとは？

「人は血管とともに老いる」という有名な言葉があります。

加齢とともに血管は硬くなったり、プラークが溜まって血液が流れにくくなったりします。

これらは脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化性の疾患を起こす原因となります。さらに高血圧や高血糖、喫煙、高LDLコレステロールなどの影響で動脈硬化の進行は加速されます。

血管の硬さ知ることで動脈硬化進行の目安を知ることができます。

一方で血管の硬さは日々の運動や適切な食事、ストレスの抑制などで改善することができます。

血圧と同様に日常的に血管の状態を知ることは大きな病気を防ぐために重要な事です。

心血管指標API・AVI

APIは上腕動脈の硬さ、AVIは全身的な心血管の状態を示す指標です。

現在、医療でも利用されている指標ですが、様々な研究で運動や機能性食品などで改善することも確認されており、「未病」の指標としても利用されるようになってきています。

いずれの指標も値が小さいほど良いとされていますが、血圧の薬を処方されたり、肥満(特に内蔵脂肪の多い方)の方は値が下がることがありますので、自己判断は禁物です。

一喜一憂せず、定期的に測ることで数値が改善もしくは維持できるように生活習慣に気を付けましょう。

血管年齢とは？

加齢や高血圧などで血管は硬くなります。従って血管の硬さが分かれば年齢が推定できることになります。

血管指標AVIは年齢との相関が強く、AVIが分かれば凡その年齢を推定することができます。

血圧一つとっても最高血圧と最低血圧、平均血圧、脈圧など様々な指標があります。

血管の硬さについてもAPI・AVIの他に医療施設ではPWVやCAVI,FMDなど専門家でないと正確な理解は困難です。

とはいえ血管の硬さを知ることは、一般の人に動脈硬化の予防を啓蒙する上で、自分事として理解してもらうためにも大変重要です。

「血管年齢」という言葉は患者さんに分かりやすく血管の硬さを説明するために、東京医大名誉教授の高澤謙二先生が考案されたものです。

この十数年で生活習慣改善の動機付け指標として大変広く利活用されました。

血管の硬さは部位(四肢や指先、腕、手首)によって異なりますし、測定原理も多種多様で統一されているわけではありません。

従って「血管年齢で病気の診断等を行うことはできません」。

結果に一喜一憂することは止め、不安な場合は主治医の先生に相談してください。

API・AVIを測定するには？

血管指標のAPI・AVIは[PASESA]という医用電子血圧計で測定することができます。

PASESAでは健診等で測定された約7000例のAVIデータから血管年齢を算出しています。

PASESAⅢについて知りたい方はこちら