今からできる!骨粗鬆症にならないために骨を強くする3つの対策
人生を支える一生のパートナーである骨。年を重ねていくにつれ弱くなっていってしまします。
いつまでも丈夫な骨でいられるように今すぐ取り組める3つの方法をご紹介します。
“強い骨”の基準は骨密度にあり!
骨密度とは、骨の強さを判定するための代表的な指標です。
骨の成分であるカルシウムやミネラルがどのくらいつまっているかが検査をしてわかります。
骨密度検査は指定医療機関や保健センターでの骨粗鬆症(こつそしょうしょう)検診等で受けることができます。
骨密度が高いほど骨が強いということになります。
骨密度は様々な理由で減少していきます。<骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の危険因子>
①女性・閉経
②極端なダイエット
③加齢
④体型・骨密度
⑤遺伝・骨折経験
⑥喫煙・飲酒習慣
⑦病気や薬剤の影響
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防に必要な3つの要素とは?
骨密度が減少し強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気を「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」といいます。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした、などのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。
骨折をしてしまうと、日々の生活に影響が出てしまい、骨折箇所によっては最悪寝たきりになってしまうかもしれません。
そうならないためにも、日頃から骨を強くすることを意識した生活を送ることが大切です。
日々の生活で骨を強くするキーポイントは運動・食事・日光浴です。
骨を強くするためのキーポイント①“運動”
まずは軽いウォーキングから!骨への負担が骨密度の上昇につながります。
骨には負荷がかかると、その負荷に応じて骨自身を強くする仕組みがあります。
運動をするとその刺激を受けて骨にカルシウムが沈着しやすくなり、血流がよくなることで骨をつくる骨芽細胞(こつがさいぼう)が活発になります。
そのため、普段から骨に適度な負荷をかけ続けることが、骨を強くするために必要になります。
骨に負担をかけるとは?
骨は、重力に逆らう“タテ方向の刺激(負荷)”を与えることで、骨密度が高まります。
骨はその長軸(ちょうじく)に対して物理的刺激が加わると、微量の電流が骨に伝わり強さが増すといわれています。
一方で骨は通常腱を介して筋肉へとつながっているため、筋力トレーニングによって、骨に直接刺激を与える方法も効果的です。
ウエイトマシンなどを利用して筋力トレーニングを行うと、重りを持ち上げるたびに筋肉は強く収縮し、骨に刺激が伝わります。
今からできる運動は?
まずは歩くことを心がけてみましょう。
歩くことでかかとから骨が刺激されます。
1日30分を目安にすると続けやすいかもしれません。
階段は「ベタ足」を意識して上り下りをすると、かかとから足裏全体で自分の体重を支える動きになり、負荷がかかって骨によい刺激を与えることができます。
また、立つことも体重を支えることで、骨に負担をかけることができます。
特に片足立ちをすることで、脚の付け根(大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ))に負荷が強くかかります。
左右の足それぞれ1分ずつを目安に始めてみましょう。
※バランスを崩して転倒しないように手すりやテーブルなどつかまれる場所で行いましょう。
その場で立ち肩幅に足を広げかかとをあげて軽くストンと落とす「かかと落とし」も効果があります。
1日30回を目安にやってみましょう※膝や腰が痛い人はNG
骨を強くするためのキーポイント②“食事”
骨の強化に欠かせない栄養素とは?
骨の主成分はカルシウム
骨の約70%はカルシウムを主成分とする無機物(ミネラル)です。
カルシウムの摂取量が不足すると、骨吸収(壊れる)が骨形成(造る)を上回り、骨の組織がもろくなります。
まずはしっかりカルシウムを摂取しましょう。
骨の強化の為に、カルシウムはどのくらい摂取すればよいの?
カルシウムの1日の推奨量は18~29歳男性で800mg、30~49歳男性で650mg、50歳以上の男性で700mg、18歳以上の女性で650mgとされています。
カルシウムの多い食品は、牛乳、小魚、海藻、大豆および大豆製品、緑黄色野菜などです。
例えば牛乳コップ1杯(200ml)には、約220mgのカルシウムが含まれていて、これは栄養素等表示基準値(日本人の1日に必要な量の平均的な値)700mgのおよそ1/3にあたります。
カルシウムと一緒に摂ろう!ビタミンD・ビタミンK・マグネシウム
ビタミン D はカルシウムの吸収をうながし、ビタミンKは吸収されたカルシウムを骨に取り込むのを助けます。
骨のためにカルシウムをたくさんとっても、ビタミンDが足りなければ十分吸収されません。
マグネシウムは骨を作る骨芽細胞(こつがさいぼう)に働きかけ、骨の中に入るカルシウム量を調節する役割をしています。
どれも骨の健康に欠かせないビタミンで、カルシウムとともにしっかりとりましょう。
骨を強くするためのキーポイント③“日光浴”
一日15分、日光浴は骨の強化を助けます。
日光浴と骨強化の関係
紫外線を浴びることで、体内で生成されるビタミンD。
ビタミンDには、食物からのカルシウム吸収を促し、血液中のカルシウム濃度を一定の濃度に保つ働きがあり、骨格を健康に維持するのに役立ちます。
ビタミンDは食物からだけではなく、日光を浴びることも必要になります。
どのくらい浴びたらいいの?
浴びる時間は1日最低15分くらい、直射日光を浴びない木陰でもOKと言われています。
1日に必要な日光照射時間は、夏なら木陰で30分、冬なら手や顔に1時間程度で十分です。
まとめ
骨密度を健康に保ち、骨を強化させるには日々の生活において意識することが大切です。
将来、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)にならない丈夫な骨をつくるためにも、まずは1日30分のウォーキングとカルシウムを意識した食事、そして1日最低15分の日光浴を日々の生活において習慣づけられるよう、できることから無理なく取り入れいきましょう。
骨密度は加齢に伴い減少していくので、若いうちから骨を強化させる生活習慣を心がけましょう。
最近では自治体や役所等で超音波骨密度測定器(ちょうおんぱこつみつどそくていき)を使用したサービスやイベント等を行ってる地域が増えてきていますので、まずはご自身の骨密度を知り骨粗鬆症(こつそしょうしょう)にならないための対策を生活の中に取り入れてみて下さい。
人生100年時代、骨は人生を支える一生のパートナーです。いつまでも健康に自分の足で歩いていきたいですね。
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