「高コレステロール」該当者は3割超え
2012年の人間ドック受診者約316万人のうち、「高コレステロール」と診断された人が約99万人と3割を超えたことが、日本人間ドック学会の全国集計結果で明らかになった。
同学会は、生活習慣病に関連する主要6項目について調査。90年は8.9%に過ぎなかった「高コレステロール」が、その後上昇を続け、今回31.5%に。最多の「肝機能異常」32.4%に次いで2番目だ。
年齢を重ねるにつれて、「コレステロールが気になる」と考える人は多く、実際に結果となって現れた。そもそもコレステロールは、細胞膜の維持やホルモンなどの原料となる、体にとって必要なもの。
問題なのは“悪玉”と呼ばれるLDLコレステロールが増えすぎると、健康に影響を及ぼしかねないこと。さらに厄介なのは、自覚症状がないという点だ。知らない間に不調を招くことから“サイレントキラー”とも呼ばれているという。
21世紀の医療は「治療から予防へ」。コレステロール対策には、主食、主菜、副菜を基本としたバランスの良い食生活と、適度な運動が大切。そして、最も重要なのが、それらを維持すること。続けやすい対策を、毎日の習慣に取り入れて欲しい。
◇人間ドック受診者の検査項目別集計順位◇
1 肝機能異常
2 高コレステロール
3 肥満
4 耐糖能異常
5 高血圧
6 高中性脂肪